地震に備えて!地震で倒壊する家の特徴とは?

地震による被害には、津波をはじめ、倒壊、火災、土砂崩れ、液状化現象などがあり、地震大国の日本で生活していくにはさまざまな被害を想定しておかなければいけません。今回は、地震で倒壊する家の特徴について高性能でローコストな制震ダンパーを提供するお家まるごと制震シェルターが解説します。

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*兵庫県南部地震 震度7クラスの821ガル 92.2kineの原波で算出

この記事を監修した専門家

西日本工業大学 デザイン学部建築学科
古田 智基

愛知県名古屋市出身。子供時代は活発に過ごし、大学では日本は有数な地震国であることから耐震工学を専攻。二十数年の企業経験を積み、西日本工業大学の教員に至る。

地震で倒壊する家の特徴とは

地震で倒壊する家には、主に6つの特徴があります。

築年数が古く、当時の構造のままの家

1978年の宮城県沖地震や1995年の阪神淡路大震災などの大規模な地震をきっかけに、1981年以降、建築基準法の大改正が行われ、現在の耐震基準が作られました。

このような背景から、築年数が古い家、特に1981年の大改正よりも前に建てられた家は、耐震性の未熟さが課題となっています。長年過ごした家や暮らしを守るためにも、リフォームや増改築などの適切な対策をとることが大切です。

シロアリの被害に遭っている家

国の調査によると、阪神淡路大震災では倒壊した家の大半にシロアリの被害や木材の腐敗が見られました。シロアリ被害がある家では、柱や梁、土台など住宅の要である部分が脆くなっていると倒壊の危険性が高ります。

シロアリがいるかどうかを確認するには、やはり業者に調査を依頼することが確実ですが、「柱や壁をたたくと空洞の音がする」「天井が一部変色している」「梅雨の季節に羽アリが集団で飛び立ったかどうか」などの状況も判断材料になります。

風通しがよく、大きな吹き抜けがある家

風通しが良い家と倒壊する家の繋がりは、一見ないように思われます。しかし、風通しが良い家は柱や壁が少なく、開口部が多い家と言い換えられます。

また、リビングなどに大きな吹き抜けがあるタイプの家の場合も、2階に床がない箇所ができてしまうため、1階の揺れがダイレクトに2階にも流れてしまい、耐震性の低い構造となります。

老朽化し、内部にダメージがある家

一度傾いた家が自然に直ることはありません。これまで幾度となく台風や地震、大雨などのさまざまな自然災害を、運良く僅かな修繕だけで済んできた場合、外観だけではわからないダメージが蓄積している可能性もあります。

また、屋根の棟や軒先に波打ちが見受けられたり、建具の取り付けが劣化しているなどの兆候があると老朽化と判断しています。

柱や壁の配置のバランスがとれていない家

柱や壁の配置が偏っている場合、一般的に同じ木造住宅内でも壁が密集しているエリアでは揺れが抑えられ、壁が少ないエリアでは揺れが大きくなる傾向があります。

また、1階と2階の柱や耐力壁(水平向力に対抗する要となる壁のこと)の位置が一致している割合のことを「直下率」と呼びますが、これが50%を下回ると、垂直な柱や壁を水平方向に結びつけるはずの横架材がたわんでしまったり、それに伴い床が不陸となってしまったりなどの損傷が起きやすくなります。

しかし、直下率が低い家でも倒壊を免れているケースがあるのもまた事実であり、これには一致した柱や耐力壁の数と、それらのバランスが関係していると考えられています。

L字型やH字型など、複雑な形状の家

地震に弱い家は、L字型やH字型、コの字型などのように複雑な形状をしていることが多いです。逆に、正方形や長方形などのシンプルな形状の家は地震に強いといわれています。その理由は地震発生時、縦横上下の6つの面が連携し、エネルギーが壁や地面に効果的に分散され安定するからです。

しかし、複雑な形状の家では、木材と金具など部品同士の接合箇所が多く、特に、角の部分や曲がった部分は強度不足となりやすいため、シンプルな構造の家よりも脆弱性が高くなります。

地震に備えてしておくべきこと

地震に備えて、特に家族で共有しておくべきことがあります。それは、「災害時の避難場所」「避難場所までの避難経路」「安否確認の方法」です。

災害時の避難場所

避難場所は地域によって指定されています。避難場所を確認しておくことによって、災害発生時にパニックにならずに行動できます。また、後々の安否確認や合流がスムーズにできます。津波の到達まで時間がなく、避難場所まで移動するのが危険な場合は、高いところに避難しましょう。

避難場所までの避難経路

マンションなどの集合住宅に住んでいる方は、ベランダや外階段、共用廊下などが避難経路です。その避難経路でトラブルが有り、通れない場合も考えられるため複数の経路を確認しましょう。

安否確認の方法

災害時は電話やメールが混雑したり、電力の問題で使えなくなったりすることが考えられます。災害用伝言板の利用、場合によってはSNSを使って連絡を取れるよう話し合っておきましょう。

まとめ

今回は、地震で倒壊する家の特徴と、地震発生に備えてしておくべきことを紹介しました。地震で倒壊する家には、「築年数が古い」「シロアリ被害がある」「風通しが良い」「傾いている」などの特徴があります。

一度これらの特徴が当てはまっていないかを確かめ、地震発生に備えていただければと思います。

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