制震システムの施工提案および販売を行う「お家まるごと制震シェルター」を運営する、株式会社ACLIVEは、地震波をもとに住宅の被害レベルを解析する「地震応答解析ソフト」に、能登半島地震の波形を追加してリニューアルを行いました。
これまで阪神・淡路大震災、熊本地震の波形をもとにした解析を行っていましたが、このリニューアルに伴い、能登半島地震の地震波を使って、同じ断層が通る東北エリアにおける住宅の被害レベルの解析が可能となります。
地震応答解析ソフトとは?シミュレーションはなぜ必要?
株式会社ACLIVEが提供する地震応答解析ソフトは、住宅の設計図や施工地域で発生する可能性のある地震の波形・震度レベルをもとに、住宅の耐震性や揺れ幅をシミュレーションできるツールです。
阪神淡路大震災や東日本大震災、熊本地震、そして2024年1月1日に発生した能登半島地震など、過去さまざまな大地震が発生してきましたが、同じ地震でも断層によって住宅に与えるダメージは大きく異なります。そのため、施工エリアで発生しうる地震の種類に想定した耐震性や制震対策が必要です。
「日本中で倒れない家づくり」を目指すACLIVEでは、地震の専門家とともに本シミュレーションツールを開発いたしました。SDGsへの大きな貢献として、倒れない家づくりが日本中、世界中に広がっていくことを目指しています。
地震応答解析ソフトの5つの特徴
地震による木造軸組住宅の無被害想定が可能
耐震・制震装置を設置していない3階建てまでの木造軸組住宅と、制震ダンパー「ダイナミックファスナー®」を設置した住宅の被害の差のシミュレーションが可能。
そのシミュレーションの際に、能登半島地震や熊本地震、阪神・淡路大震災など、それぞれの地震波を選択できます。その結果を用いて、ほぼ無被害となる層間変形角1/120radを超えない構造設計が可能です。
2回目の地震被害をシミュレートできる
地震応答解析は時間の経過とともに変化する被害レベルまで解析可能。1回目の地震での被害状況だけでなく、2回目の地震の被害状況もシミュレートできるため、万全な地震対策が可能となります。
必要な数値を入力するだけの単純な操作
建物の面積や高さなど、解析に必要な数値をソフトに入力するだけでOK。一般の工務店の営業社員など、高い専門知識がなくても精度の高い解析が可能です。
解析結果をデータ化。被害状況が一目瞭然
筋かいや構造用合板などの耐力壁の箇所数を入力するだけで、解析の結果を数値化。その数値をもとにグラフ化されたデータや住宅の揺れをシミュレートしたアニメーションのデータも出力できます。
専門家が開発した高い信頼性
西日本工業大学と横浜国立大学、早稲田大学の3大学の教授が共同開発。
工学の専門知識と研究成果による信頼性の高い解析データを入手することができます。
地震応答解析ソフトとセットで使える、制震ダンパー「ダイナミックファスナー®」
地震応答解析ソフトと併用することで、より高い住宅の倒壊防止対策を可能とするのが、同じく3大学が共同開発した制震ダンパー「ダイナミックファスナー®」。
高層ビルの免震対策に使用される高減衰ゴムと8つのブリッジを持つ耐震金物でできたハイブリッド構造の制震ダンパー「ダイナミックファスナー®」。住宅の筋かいに設置するだけの簡単施工。地震応答解析ソフトで算出した必要個数を取り付けることで最大震度7までの揺れに耐え、被害を最小限に制御できる住宅を建てることができます。
低コストで利用でき、新築はもちろん、築年数が経った中古住宅にも対応。また、地震の発生リスクが高いエリアに建つ住宅への耐震改修などにもお使いいただけます。
耐震+制震。だから震度7までの揺れを95%以上軽減 ※1 ※2
高減衰ゴムと金属のハイブリッド構造で、耐震と制震性能を実現。震度4までの揺れは、高減衰ゴムが地震エネルギーを吸収し、震度4以上の揺れは、金物のブリッジが吸収して、震度7までの揺れを抑えます。
※1 兵庫県南部地震 震度7クラスの821gal、 92.2kineの原波で算出
※2 ダイナミックファスナー®の取付個数により数値は変わります
繰り返し起きる地震を想定した制震ダンパー
ダイナミックファスナー®は、最も地震の力を負担する筋かいに設置する仕様のため、高い効果が期待できます。
さらに、制震性能により揺れを吸収して、筋かいなどの構造部分と住宅そのものの損傷を抑えるため、繰り返し起きる地震にも耐える住宅が可能です。