住宅保険の選び方!火災保険の補償対象と必要性を解説します!

住まいは人生における最も大切な資産の1つであり、その安全と安心を守る手段として火災保険は欠かせません。住宅を建設する際に、お客様の暮らしを守る保険の知識も持っていると、お客様からの信頼度も高まるでしょう。そこで今回は、火災保険の選び方や重要性を解説します。

この記事を監修した専門家

西日本工業大学 デザイン学部建築学科
古田 智基

愛知県名古屋市出身。子供時代は活発に過ごし、大学では日本は有数な地震国であることから耐震工学を専攻。二十数年の企業経験を積み、西日本工業大学の教員に至る。

火災保険の補償範囲と選び方

火災保険の種類はたくさんあるため、補償の適応範囲や特徴を押さえて選ぶことが大切です。

火災保険とは、火災や自然災害による損害を補償する保険のことで、補償対象は「建物」と「家財」に大別されます。

「建物」は、建物そのものだけでなく、門や塀、物置も含まれ、「家財」は家具や家電、衣類が対象です。火災保険にはいくつかの種類があり、持ち家の場合は「建物+家財」が一般的です。加入する際には、どの補償対象を選ぶのかを重要視しましょう。

また、貴金属や美術品のような、特定の価値の高いアイテムは別途手続きが必要な場合があるため、保険会社に確認しておくと安心です。

さらに、火災保険の対象は、火災だけではありません。風災、水災、盗難に対しても補償が可能なため、最近では、自分で補償内容を選べる通販型の火災保険も人気があります。ライフスタイルやリスクに合わせて、補償範囲を選べる点が特徴的です。

また、保険料は補償内容や契約期間、建物の構造によって変わり、一般的には補償範囲が広いほど保険料は高くなります。しかし、自分で選べる通販型火災保険では、必要な補償だけを選ぶことで保険料をぐっと抑えられます。

家に火災保険が必要な理由

たくさんの種類から選べる火災保険ですが、家に住む際には欠かせないものです。火災保険に加入しておくことで、不測の事態が発生した際の経済的なリスクを軽減できます。

もらい火によるリスクの軽減

火事による被害は、近隣住宅から発生する可能性もあります。その場合は失火法という法律上、出火元が他人の家であっても、自分の家が被害を受けた場合は、基本的には自分の火災保険を使用して対処するというルールがあります。(※火災が意図的、不注意によって起こされていない場合に限る)

火事はどこでいつ発生するかわからないため、自分の身を守るためにも、万が一に備えて加入しておくことが大切です。

自然災害によるリスク

近年では自然災害が増加傾向にあり、時には甚大な被害も発生していますが、火災保険や国の支援金などによって補償を受けられる場合があります。

ただ、火災保険に関しては、災害の保険範囲をどこまでカバーするか、契約時に自分で選ぶ必要があります。

一般的に火災保険は、火災以外に台風などの「風災」や「雪災」「破裂・爆発」「落雷」などが基本保障であることが多いですが、「水災」は含まれていないことがあります。水災のリスクが高い地域に住んでいるなどの場合は、水災が保険に含まれているか確認することが大切です。

地震による損害は地震保険で備える

自然災害による被害は通常火災保険でカバーされますが、地震による被害は火災保険では対応できません。地震や津波、噴火などによる被害に備えるためには「地震保険」への加入が必要です。

ただ、地震保険は単体では加入することができず、保険金額も火災保険の内容に準じて割合が定められており、火災保険とセットである必要があります。

また、保険料は居住地(都道府県)と建物の構造によって設定されますが、どの保険会社で加入しても料金は変わりません。地震による被害は地震保険でしか保障を受けられないので、加入してしっかり備えておきましょう。

住宅ローンとの関連性

住宅ローンを組む場合、火災保険への加入が必須条件になることが多いです。火災保険に加入しておくことで、金融機関は担保を確保でき、借り手はローンの返済と新しい住宅の再建費で、経済的負担が二重になるリスクを避けられます。

住宅ローンを利用している場合の火災保険加入においては、保険期間、更新タイミング、保険金額の3つの要素を検討します。

保険期間は、住宅ローンの返済期間と連動して設定し、最長契約可能期間で加入するのが理想的です。ただし、長期契約は保険料が高くなるため、予算に合わせて支払い方法を選びましょう。

火災保険の更新時には、自動継続される契約でも保障内容や保険料が変わる可能性があるため、定期的な見直しが必要です。

保険金額は、建物の「再調達価額」に基づいて設定し、建築年月や新築時の購入価格(土地代除外)を考慮して算出します。

まとめ

火災保険は、住宅や財産を守る重要な手段です。補償対象や範囲を確認し、1人1人に合った火災保険を選ぶことが大切です。加えて、地震大国日本では火災だけでなく地震への対策も必須です。

地震への対策は地震保険で備えるだけではなく、ダメージを残さない家づくりが大切です。「人命を守る」「財産を守る」「暮らしを守る」「家を守る」災害後も4つの安心を守るために、家の損傷を保険で修繕するのではなく、揺れ幅を抑制することで損傷しない家づくりを行いましょう。

なかやしき(株)の制震デバイス「ダイナミックファスナー®」では、繰り返し起きる余震にも効果を発揮し、耐震と制震ができる家づくりを実現します。地震に強い家づくりに関心をお持ちの方は、ぜひ一度なかやしき(株)へご相談ください。

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