住宅10年点検の必要性は?点検時のチェックポイントと一緒に解説!

住宅は時間とともに劣化してしまうもので、劣化を放置すると、家そのものの寿命が短くなってしまいます。そのため、長期間安心して住み続けられる家づくりが大切です。
今回はお家まるごと制震シェルターが、住宅の10年点検の重要性と点検の内容について解説します。

この記事を監修した専門家

西日本工業大学 デザイン学部建築学科
古田 智基

愛知県名古屋市出身。子供時代は活発に過ごし、大学では日本は有数な地震国であることから耐震工学を専攻。二十数年の企業経験を積み、西日本工業大学の教員に至る。

住宅10年点検の必要性

10年点検は、正しく行うと長く快適に生活できる住宅に近づくので、長期間家の品質を保つためには欠かせません。

雨、風、紫外線、湿気など、これらの要素が住宅に与えるダメージは少なくありません。放置しておくと家の劣化が進み、最終的には解体しなければいけなくなる可能性もあります。

しかし、定期的な点検を正しく行うと、このような劣化を遅らせ住宅を長持ちさせられます。

さらに住宅は、一般的に新築時から資産価値が下がる傾向にありますが、適切なメンテナンスを行うことで、資産価値の低下を遅らせられます。

メンテナンスを怠ると売却時に価格が下がるリスクが高まるため、早い段階からのメンテナンスが大切です。メンテナンスは早ければ早いほど住宅の状態を良好なまま保てるため、売却時の資産価値も高められます。

住宅10年点検の主要なチェックポイント

10年点検の際には、住宅の外部と内部の両方をしっかりチェックする必要があります。

住宅外部の点検

外部の点検では、外壁や屋根が主な対象です。雨風や日照りの影響により劣化が目立つ箇所なので、外壁は建築後10年頃からメンテナンスの工事をする方が多いです。

外壁:塗装のはがれ、ひび割れ
外壁を手で触ったときに白っぽい粉が付着する場合は、塗料が劣化しているということなので、塗装の補修工事をおすすめします。また、外壁の内部にある防水シートに不具合があると、内部に雨水が浸入し水漏れの原因となります。

屋根:ひび割れ、屋根材の浮き
一般的には目視で可能な限り屋根の浮きやひび割れ、ソーラーパネルの不具合などを見ますが、点検を依頼する場合、会社によってはドローンを飛ばすこともあります。

ベランダ:手すり、笠木、排水口、屋内とベランダのまたぎ部分
手すりのグラつきや、雨風が壁内部へ侵入するのを防ぐ働きをする笠木が劣化していないか等を点検します。中でも、屋内とベランダのまたぎ部分や排水口周りは雨漏りしやすい箇所なので入念にチェックします。

住宅内部の点検

内部の点検では、壁や天井を中心に点検します。

●壁や天井のひび割れ
壁や天井に雨漏りの痕跡や歪みがないかなどをチェックします。一般的に、縦に走るひび割れは経年による自然な劣化と判断することが多いですが、ひびが横や斜めに走っていたり、ひび割れの数が多い場合となると、何らかの原因で基礎に大きな力が加わることで生じたと考えられます。信頼できる業者に早めのご相談をおすすめします。

●屋根裏、床下
壁や天井でもそうですが、普段はあまり意識してみていないので、それまで気づかなかった水漏れの痕跡や隠れ雨漏りが確認される事もあります。床下ではシロアリの被害や木材の土台に異常が見当たらないかなど、入念に観察しましょう。

まとめ

住宅の10年点検は、住宅の長期的な品質維持に必要不可欠なものです。快適な住環境の維持は、後々で資産価値の保全にもつながります。

そして、この地震大国日本で、長期間安心して住み続ける家にするには「耐震」+「制震」が重要です。

一度巨大地震が発生すると、しばらくは強い地震が発生する確率が平常時よりも格段に高い状況が続きます。「耐震」で1度は倒壊を防げたとしても、建物がダメージを受けていた場合、その後の地震によって倒壊する恐れがあります。

繰り返す地震に対してダメージを残さない「制震」をプラスすることが住宅の寿命を延ばします。地震に強い、価値ある家づくりに制震デバイス「ダイナミックファスナー®」をぜひご検討ください。

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